昔から大阪の道頓堀周辺には中華系のお店が多く並ぶ地域。インバウンドで一時期日本語すら聞こえなくなった時代もありましたが、コロナでその波も去った…と思いきや、中華街が南下して大国町あたりにまで伸びているじゃありませんか。その大国町にある「周記蘭州牛肉麺」。中国甘粛省・蘭州料理の名物「牛肉麺」を中心に蘭州料理を出しているお店です。東京でも流行ったので何軒か行きましたが、ここほど日本語が通じない店はなかったです。

そもそも蘭州牛肉麺って何かと言うと、蘭州のムスリム少数民族「回族」が100年以上前から食べているハラル料理で、手打ちの麺に牛肉、パクチー、ラー油をのっけた薬膳スープのラーメン。豚は一切使用しません。麺は針金ぐらい細いものからガムテープぐらい太いものまで選べ、手切りではなく手延べで作られます。どこでもダイコンが入っているのがなんか不思議です。
中国の店ってこんなだったな~。と思う店内

店内は広~くゆる~い空間で、無駄なスペースが多く使わないものが雑多に置かれています。中国の町の食堂そのものって感じ。店員さんも中国人で、基本難しい日本語は通じません。店主はわりと喋れます。お客さんも中国人がほとんどです。でも猫田が行った日は日本人の親子連れが来ていて、ランチに蘭州麺を選んだ若いお母さんの勇気とチャレンジ精神を讃えたくなりました。
なぜかパンの串焼きも頼んでしまった

せっかくなので豊富な串料理の中から「ラム串焼き」と「焼きパン」も頼んでみました。パン…蘭州と関係なさそうです。メニューでは下の写真のように串刺しになっていたのですが、朝食のトーストみたいな姿でフツーに出てきました。てか「焼きオクラ」に「焼きカイコ」に「焼き鶏爪」…串料理がマニアックな食材に絞られすぎています。パン100円、ラム串焼き150円と値段も安い。

蘭州牛肉麺を珍しい「三角麺」で!

麺の太さは極細麺「毛細」から幅5㎝くらいの「大寛」まで8種。本当は太さマックスの「大寛」にしたかったのですが、知人が「珍しいから三角麺にしときな!」とアドバイスするので、しぶしぶ三角麺にしました。断面が三角になるように手延べするのって難しいんですって。三角にすることで何かメリットあるの?とか考えてはいけません。
おー、しかし食べてみると何だこのスープの深みのあるコク!なんでも牛骨とスネ肉を5時間煮込んだベースのスープに、シナモン、クローブ、八角、花椒、フェンネルなどのスパイス類を十数種も 。エキゾチックかつチャイニーズな香り!自家製ラー油のキリッとした辛さも素晴らしい塩梅!
で、麺はコシがあって小麦粉の香りがふわり。確かに三角なので歯ごたえがシャープな感じで、みちみちした噛み応えが楽しいです。牛肉も厚切りでスープをよく吸って旨いの~。
それよりも「焼きパン」の旨さにぶったまげた

ラム串焼きもクミンが利いててジューシー。ビール頼んじゃったよ。で!ただのトーストじゃねーかと侮っていたこの「焼きパン」が、めっちゃくちゃ旨いんですよ!これ、トーストというより揚げ焼きパンって感じで、恐らくラム串焼きを焼くときのスパイスをしこたままぶしてあって、油っこくてサックサク!恐れ入ったわ~。甘辛スパイシーで何枚でも食べたい。後日談として他店でも同じような「焼きパン」を食べてみましたが、ここほど美味しくないし、甘くてただのシュガーパン的なシロモノでした。
「大盘鸡」もここで食べれるとは

そうそう、この店「大盘鸡(ダーバンジー)」もあるんですよ。西安名物だそうです。鶏肉とジャガイモ、ピーマンなどを辛いタレで炒めたもので、こう見えても麺料理です。手打ちの幅広麺が入っています。あんまりにも麺が粘性が強いので、箸で引き上げるのが困難。ちなみにすごく辛いです。ニンニクもがっつり入っていてランチ時に食べるものではありませんが、ビールが無限に進む最高の酒のアテです。すんごい量なので3人くらいで攻めましょう。
蘭州牛肉麺の太麺はこんな感じ

せっかくなのでぶっとい麺が食べたいと思い、後日、2番目に幅広の「薄寛(ボゥグワン)」も食べてみました。これも箸で持ち上げると重い系で、三角麺よりはるかに食べにくいです(笑)。もしかすると蘭州牛肉麺は太すぎる麺は避けたほうが良いのかもしれません。ではなぜあんなに麺のバリエーションがあるのか…。まあこれはこれできしめんみたいなムチムチ感が楽しめて良いと思います。
この「周記蘭州牛肉麺」って店名、もったいない気がします。蘭州牛肉麺以外にもディープな現地料理がいっぱいあるのに。とにかく焼きパン旨かった…
●周記蘭州牛肉麺
大阪市浪速区難波中3-16-12
050-3591-1888


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