nekotashigeru 2019年に突然閉店して山科区民を落胆させた「中国料理ちゅん」。しかし2020年にこっそり復活し、相変わらずデカ盛りランチと大皿アラカルト、声のデカい元気なマスターが地元住民にパワーを与えてくれています。猫田は20年ほどこのお店と付き合いがあるので、復活したと聞いて喜び勇んで見参。そっこー食べまくってきましたよ！
マスターはなぜ店を閉めたのか
マスターの松崎武雄さんは1954年長崎県生まれ。中学卒業後に神戸に出て中華料理店で修業、大阪などで経験を積み、25歳の時に山科で1972年から営業していた「ちゅん」を継いだそうです。つまり中華料理人歴は50年！その腕前もさることながら、厨房では「おっしゃー！」「いくでー！」と自分を鼓舞しながら炎の上がる鍋を振りまくっています。「豪快」を形にしたらこうなるんだろうな、というぐらいパワー全開なオヤジです。
しかし2019年3月、マスターが鍋を振りすぎたのか肩を壊して閉店。息子さんがお店を手伝っていたものの、後継者もいないし…と珍しく悲観的になって廃業を決めたのです。その知らせを遠い地で受けた猫田は、頭が真っ白になって貧血起こしそうになりました。
と思いきや、2020年6月、コロナ真っ只中にまさかの復活。肩も治ったし、酒もやめたし、リカバリー力ハンパないマスターは、以前と同じ店にしれっと明かりを灯しました。
盛りすぎなランチも定食も以前のまま
で、有名なデカ盛り定食1000円がこれ。いつも「定食とランチってどう違うんでしたっけ」と聞いて「何回来とんやー！」と怒られるんですが、こっちが定食です。夜も食べられます（よね？マスター）。肉団子の甘酢あん、魚のフライ、ポテトサラダなど内容が決まっています。ご飯は大盛・お替わりOK。肉団子はふわっと口の中でほどけ、シャクシャクとしたタマネギに甘めの餡が絡んでご飯が止まらん。味のバランス加減に熟練の技が光るのう。
こちらはランチ。月〜土の昼のみ、内容は日替わりです。この日は、麻婆豆腐に魚の甘酢あんかけ、白切鶏、イカの醤油煮、マグロフレーク…。ダブルメインって感じですね！なにげにスープがよくダシが利いててメチャウマです。麻婆豆腐も程よく辛くて美味しいっすね！とマスターに言ったら、「アホゥ！夜の単品の方が旨いんや！」と変な理由で怒られたのですが、確かに夜はもっと香辛料が利いていてパンチがあります。
出身地の名物・チャンポン麺も必食
地元愛が強いマスターなので、長崎チャンポンもメニューにあります。この日は新しい麺を取り寄せたとのこと、特別に試食させてくれました。通常メニューでは豚肉やらキクラゲやらモヤシやらがどっさり入って、1000円。2人前ぐらいあります。基本的にこの店は、単品メニューでも量がものすっごい多い。1人で何品も頼むなんて初歩的ミスを犯さぬようにしましょう。
焼き餃子は普通に見えるけど…
メニューには辣椒肉（唐辛子、豚肉、ピーマンの煮付け）1600円、古老肉（酢豚）1600円、アワビのクリーム煮12000円（！）と本格中国料理が並びますが、「何がおすすめですか」と聞いたら、「餃子や！」とすごい普通の料理を推してきました。餃子かよと思いながら食べてみますと、確かに侮れねえ！バリッと香ばしい皮に、豚ミンチ、キャベツ、ニンニクなどの餡がぎっしり。まあ具も普通なんですが、口に入れると明らかに何かが他店と違う！とにかく旨みが濃厚なんです。その理由は「国産の上質な豚ミンチを使っとるからや！」とのこと。脂が上品なんですねえ。月並みな表現で恐縮ですが…。
もしかしたら「ちゅん」でコレが一番旨いかもしれない
で、他にもオススメは？と聞いたら出てきたのが「抜糸地瓜（バッシーグワ）」。サツマイモの飴炊きです。それデザートじゃねえの！なかなかこちらの撮りたい料理出してくれないなーと心の中で呟きながら一口。う、うんめーコレ！！想像していた芋菓子とはかけ離れた、バリッバリに蜜をまとったホックホクのサツマイモの塊。こりゃーれっきとした中国料理ですわ！「ちゅんで何が美味しい？」と聞かれたら「サツマイモ！」と答えたくなりますね。
コロナと無関係に忙しいらしい
コロナで大変ですねえと言ったら「アホゥ！ウチは変わらへんわ」と返されました。ランチは満席だし（でも座席はソーシャルなディスタンスを保っています）、夜も予約が入っているし、確かにこの元気な店主が作る料理食べたら、免疫すっごい上がりそう。
山科駅から10分以上歩く場所にあるんですが、まあ行く価値はありますよ！
●中国料理ちゅん
京都府京都市山科区御陵中内町38
075-593-7788
価格:4,280円 |  |
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