嘘だろ⁉この奥に激安食堂があるとか…。南海電鉄の社食「難波給食場」は一般人もウエルカム

大阪一入りづらい店と言っても良いぐらい、入店謝絶感のある食堂に行ってまいりました。南海電鉄のなんば駅構内にある「難波給食場」。名前もスゴいですよね。なんてったって南海電鉄の社員食堂です。でも「給食」って…!

なんば駅の中央改札口を通らないと入れません。「えっ入場券買わなアカンの」と思うなかれ、なんと有人改札で「食堂行きたいんすけど」と告げると、こんな入場証を渡してくれます!

「絶対同じ改札口から出てくださいね」とやや塩対応で念押しされます。そしていざ改札の中へ入っても、道案内もないので全くどこにあるか分からない。

その辺の売店のオバちゃんに聞くと、しょっちゅうこういう人がいるようで、慣れた口調で「そこに高野線の階段あるやろ、その横にある551蓬莱の通路奥~」と案内してくれました。進んでもレンガの壁が続くばかりで、とても食べ物屋があるようには見えない。

なんば駅2階にあります。この通路に辿り着くだけでもハードレベル

出たー!思いっきり立ち入り禁止な扉。でも「食堂利用者」は入っても良い旨が記されており、拒んでんのかウエルカムなのかツンデレすぎる入り口です。

普通に通勤でここを通っている人でも、「ここ入っていいんか?アカンのか?」とこの扉を開ける勇気はないまま定年を迎えるのだと思います。

もっすごい勇気を出して扉を開けます。んでしばらく歩くと、あった!本当に食堂だ。メニューも出ています。

メニューのアップを撮れば良かったものの、うっかり忘れました(素人か)。ネットでも上げている方がいるので、誰かのブログでも見てください。

定食は470円。社員は450円!!

昼食と夕食で日替わりが2種ずつあり、どちらも450円(一般470円)。A定食はトンカツ、カレーフライドチキン、アジフライなど。B定食はキーマカレー、肉じゃが、プルコギなど。和食と洋食で分かれているわけでもなさそうなので、この区別がよく分かりません。

店内はまさに「社食!」という感じ。内観も撮ろうとしたら「撮影禁止ですよ」とオバちゃんに制止されました。いろんな企業秘密があるんでしょうか。近鉄の社員や大阪メトロの社員が偵察に来たら困るとか。社食に何の秘密が…。

定食以外にもうどんやカレー、そば、丼ものなどメニューは豊富です。定食だけ提供時間が決まっているようです。

本日の筑前煮定食は泣けるぐらいオカンの味だった

本日のB定食は筑前煮。小鉢を棚から一品選べるシステムで、冷奴やおひたしや漬物などがあったのですが、一番コスパ高そうな唐揚げにしました。

ご飯は無料で大盛りも選べます。写真は小盛りです

こういう所の味噌汁って旨いんだよなあ。まさにおかーちゃんの味です。筑前煮もこれ以上まっとうな筑前煮はないだろうってぐらいまっとうです。唐揚げは冷めていましたので、レンジがあったのですが社員じゃないから使うの悪いなと思ってそのまま食べました(笑)。

オバちゃんとおっちゃんたちが作ったり盛りつけたりしていましたが、ぽつぽつ来る南海電鉄の社員さんとはフレンドリーに喋っています。どうやら食堂利用だけの一般人にはやはり塩対応…。

勇気を出して「料理は全部手作りですか」と失礼な質問をしましたら、「そうですよ!全部ここで作ってます」と当たり前やんけ的な顔で言われたので、逆に嬉しくなりました。「やっぱりそうですか、美味しかったです」と言ったら、まさかの「また来てください」といきなり笑顔…!!

遠い昔に「すきやばし次郎」で鮨食って、始終仏頂面だった次郎が最後にニコッと「ありがとう」と笑ったのを思い出しました。

■難波給食場
大阪府大阪市浪速区難波中2丁目9 南海なんば駅2F構内


nekotashigeru

20年間、グルメライターとして雑誌やWebで活動。北海道・東京・関西を渡り歩き、2000軒以上の飲食店を訪問。今の時代、美味しい店は溢れていますが、そうでなくても「味がある店」の方が存在価値が高いと思うんですよ。

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