大阪では普通！肉吸いもだし巻きも定食で出てくる「一富士食堂」

猫田は関西出身じゃないので知らなかったのですが、大阪では「肉吸い」という謎の食べ物があるんですよね。聞いたら「肉うどんのうどん抜き」というからびっくりするじゃないですか。意味わかんねえ！じゃあ肉うどんじゃないもの頼めよ！うどんに失礼だろ！と思ったのですが、大阪では出汁に入った肉を食べたいという欲望はかなりあるようです。しかもそれを定食で出すお店も多い。加えていうと「だし巻き」も定食スタイルになっているのが関西の定番です。出汁＋白メシがよっぽど好きなんですねえ。こちらの「一富士食堂」は、肉吸い・だし巻き定食の名店として愛される大衆食堂です。

ニッチな場所にありながら毎日満席

「一富士食堂」は大阪・東天満の交差点付近、南森町の駅から10分ほど歩くちょっと不便な場所にあるのですが、平日も休日も開店から閉店までいつも満席。近隣で働くサラリーマンから地元のおっちゃん、何かを見て訪れた若い女子まで幅広い客層です。営業時間は11時〜15時・16時〜20時で日曜定休ですが、土曜のみ何かの理由で11時30分開店。食べログ等には土曜も11時開店とあるので騙されないように！

何でも定食にしすぎ！

品書き — ご飯ものはうどんが付く「セット」に、麺類はご飯が付く「定食」にできるって方程式です

おお、メニューは和洋中なんでも揃っていますね。よく見ると「定食」「セット」のバリエーションが豊富で、定食は「ご飯、汁物、お漬物付き」、セットは「ミニうどん、小鉢、お漬物付き」だそうです。なかなか複雑なシステムです（そうか？）。ラーメンも丼ものも定食・セットにできちゃうなんて、これで皆さん炭水化物という悪魔に魂を売っちゃうわけですね。

肉吸いは案外具だくさんの食べ物だった！

出たー！肉吸い定食900円。出汁に肉が浮いているだけかと思ったら、卵とたっぷりの木綿豆腐も入っていて、全然食べ応えありそうじゃないですか！「肉うどんのうどん抜き」って言い方は不名誉ですね。れっきとした汁物ですよ。
肉吸い、けっこう出汁のパンチ強い濃いめの味で、山椒が利いています。木綿豆腐はくずれない程度に柔らかく煮込まれていて、半熟卵を崩すと味が少しマイルドに。これはご飯と一緒じゃないと寂しい！本来肉うどんだった肉吸いも、うどんではなくご飯でも許してくれそうです。

半分出汁でできてる？流動体のだし巻き

だし巻きも定食にできるのですが、このあともう一個食べたいご飯メニューがあったので単品にしました。このだし巻き、半分ぐらい出汁で構成されているだろ！と思うほどふるっふるでフッカフカ。しばらく眺めていると中に閉じ込められた出汁が染み出てきます。巻かれて運ばれてくるまでの間、かろうじて固体を保っていたんですね。健気…！
これも昆布出汁の香りが濃厚で味わいしっかりなのでご飯は確かに進みます。このだし巻き丸ごとご飯にのせてかっ食らうの、人類の夢って感じですね。

でも、一番感動したのはオムライス

こんだけ肉吸い、だし巻き褒めちぎっといて、一番テンション上がったのはオムライスです。実は一富士食堂はオムライスのオーダー率も高く、三大名物の一つでもあります。こんだけデカくて700円。ラグビーボールみたいな玉子包みのなかにぎっしりチキンライスが入り、ほんのり甘めのコク深いデミソースがもはや本格洋食屋レベル。ものすごく完成された味なので「どうせソースは市販でしょ」と思ったら自家製だそうです。失礼しました！

エビフライも大したもんだ

で、エビフライ好きの間ではここのエビフライがかなりイケるとのことなので追加。おお～すごい、そそり立つ系の美しいエビたちですね！きれいな油で揚げたことが一目で分かるこんがり具合。食べると意外と衣多めなのですが、そのほうがアブラ―猫田的には美味しくて好きです。エビのプリッとフレッシュ＆ジューシー感も良い。

●一富士食堂
大阪市北区天満２丁目13－16
電話： 06-6351-1259

すっごい余談なんですが一富士食堂の向かいぐらいにあった「とんかつカフェ　コスモス」も気になりました。うっかり帰り寄ろうかと思ったけど予算的な問題で（←他にあるだろう）断念。また行ってブログに上げます。