出てくる出てくる、立ち飲みを超えた料理!「かんちゃん」

天満市場の裏っ側、8人も入ればギュウギュウの立ち飲み屋、かんちゃん。いっつもいっぱいで、その理由はこの狭小厨房から出てくるとは思えない料理のクオリティの高さにあります。

かんちゃんこと神崎儀幸さんは、リーガロイヤルホテル大阪、東京のマキシムドパリ、大阪のニューオータニで勤め、最後は阪急インターナショナルを「クビになった」(人員整理で)という華々しい経歴の持ち主。でも全部、調理ではなくホール担当だそうです!

「サービスマンでも料理のこと全部わかってないと聞かれた時答えられないからね」。その知識だけで店開いたなんて凄すぎる!

どて焼き牛すじ100円

もうこの地で23年やってるそうです。しかし壁一面に掲げられた料理の多いこと。ガイヤーン、ピアディーナ、グリーンカレー、黒毛和牛のローストビーフ、鴨肉のロースト、鶏白肝のフォアグラ仕立て…。全部手作りだからあな恐ろしや。

マカロニサラダ380円

タイ料理は、最近天神橋筋商店街にアジア食材店ができたから、店員さんに教わったんだそうです。何でも血肉にしてしまうバイタリティが素晴らしいですね。

たぶん名古屋コーチンのセセリ400円

マカロニサラダも、市販ではなく幅広のパスタを使って一捻り。天下一品のお椀で出てくるファンキーな鶏せせり、ガイヤーン(スイートチリで食べるタイの鶏焼)、にんにくがっつりのペペロンチーノとびっ子のせ、トマトとモッツァレラチーズを包むピアディーナなど、イタリアンもフレンチもアジアンもレパートリーは果てしない。

とびっ子のパスタは自家製カラスミをトッピング!880円だったかな

全部千円に満たない価格で、ワインも400円ほどでなみなみと。

噂の、ガイヤーン680円。タイカレー風味でレモングラスが効いてます
ピアディーナの皮も手作りだったと思う

一見怖そうなかんちゃんも、話してみると超フレンドリー。何から何までギャップだらけ。立ち飲みなのに料理が美味しすぎてなかなかスキマも空きません!

立ち呑み かんちゃん

nekotashigeru

20年間、グルメライターとして雑誌やWebで活動。北海道・東京・関西を渡り歩き、2000軒以上の飲食店を訪問。今の時代、美味しい店は溢れていますが、そうでなくても「味がある店」の方が存在価値が高いと思うんですよ。

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